牛乳

牛乳(ぎゅうにゅう、英: (Cow’s) Milk)とは、ウシ牛)の乳汁である。

日本の法律による定義は、成分を調整していない生乳が牛乳と定義され、商品に「牛乳」の名をつけることができる。牛乳成分を増減したり乳糖を分解したりすれば加工乳であり、乳飲料は牛乳由来成分以外を加えた栄養添加飲料やコーヒーミルクなどである。また脂肪分を調整したものが低脂肪牛乳などとされる。

乳牛を飼育して牛乳や乳製品を生産する畜産を酪農と呼ぶ。乳製品は、チーズ、バター、ヨーグルトなど多岐にわたる

国連食糧農業機関(FAO)により2001年、6月1日が「世界牛乳の日」と定められた。これを受けて日本では2008年から、6月1日が「牛乳の日」、6月が「牛乳月間」とされている。

特徴

牛乳はカルシウムが豊富な食品として知られる。脂肪分は飽和脂肪酸の比率が高く、健康上の懸念のため低脂肪牛乳などが製造されている。一方、牛乳がカルシウムを摂取するために適切な食品であるかに疑問を投げかける栄養学者もいる

牛乳の脂肪分は、動物性脂肪であるため飽和脂肪酸の比率が高く(肉類より多い)、健康上の懸念のため脂肪分を薄めた低脂肪牛乳が製造されている。現代の畜産方法では牧草を食べる放牧牛は少ないが、必須脂肪酸は牧草を飼料として与えられている乳牛の乳ではa-リノレン酸とリノール酸との比率が高くなり、α-リノレン酸をほとんど含まない穀物の飼料を多く与えられている乳牛の乳はα-リノレン酸とリノール酸との比率が低くなる。牧草等の葉には微量ではあるもののリノール酸に比べてα-リノレン酸が比較的多く存在しているためである。

たんぱく質はアゼインが豊富で、特に子供にとって鶏卵に次ぐ主要な食物性アレルギーの原因となることがある。牛乳の炭水化物として乳糖が豊富であり、離乳期を過ぎたヒトでは多かれ少なかれ乳糖不耐症として消化不良となる。そして他の動物性食品と同じく食物繊維は含まれない。

ビタミンB2が豊富である。牛乳には他の動物性食品と同様にビタミンB12が含まれ、菜食主義者で牛乳を許容する場合には貴重な摂取源となる。牛乳にビタミンCがほとんど含まれていないのは、牛はビタミンCを合成できるので摂取する必要がないためである。逆に、ヒトの母乳にビタミンCが含まれているのは、ヒトはビタミンCを合成できないので摂取する必要があるためである。鉄分の不足などもあり乳児に牛乳は推奨されていない。

水分中に離散している脂肪やカゼイン(タンパク質)の微粒子が光を散乱して白く見える。コロイドのチンダル現象の好例として、理科の教科書などで引き合いに出される。牛乳を温めると表面に膜が張り、これをラムスデン現象と呼ぶ。

商品名として

以前は、加工乳や乳飲料であっても一定以上の成分(無脂乳固形分8.0%以上、乳脂肪分3.0%以上、生乳50%以上)が含まれていれば、商品名に「牛乳」という名称を使用できたが(濃厚牛乳、カルシウム牛乳、コーヒー牛乳など)、2000年(平成12年)の雪印集団食中毒事件をきっかけに、消費者から「ややこしい」という声が起こり、2001年に公正競争規約が改正され、生乳を100%使用していないものは「牛乳」とは名乗られなくなった(2年間の経過措置あり)。この結果、商品名から「牛乳」を外したり、「ミルク」への言い換えなどを余儀なくされ、コーヒー牛乳は「コーヒーミルク」「カフェ・オ・レ」「カフェ・ラテ」またはただの「コーヒー」などに商品名を変更した。

wikipediaを引用

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